12 Jul 2018

小腹が空いてパンをかじっていたらふと視線。視線の先には羨ましそうに、こちらをじっと見つめる愛猫の姿が…。そんな経験をしたことある飼い主さん、多いと思います。
実際、私もパンを食べようと袋をゴソゴソしていたら、寝ていたはずの愛猫が飛び起きて目の前にちょこんと待機すること、日常茶飯事です。可愛らしい目でじっと見つめておねだりしてくる視線につい…となってしまうところです、が!
パンは人間の食べ物。与えても大丈夫なのか不安ですよね。
そこで今回は、猫ちゃんとパンについてお話していこうと思います。
猫にパン、与えて良いのか?
「味付けないものなら大丈夫っていうし、味のないパンなら…」…と、与えてしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から言うと、パンは絶対にNG…というわけではありませんが、かといって与えるのをおすすめできる食べ物でもありません。
味のないプレーンのものだったとしても、やはり人間基準に作られているもの。糖分や脂肪分、塩分などの含有量は多いため猫ちゃんの体に負担をかける可能性が高くなります。
特にさまざまな具が入っている惣菜パンや、チョコレートが含まれたパンなどは絶対にNG!もともとパンに含まれている糖分などの他に、猫ちゃんにとって有害なものを摂取してしまうことに繋がります。
また、猫ちゃんは本来肉食動物です。つまり、パンに含まれる小麦などの穀物は、猫ちゃんに不必要なもの。そのため、胃腸に負担をかけるだけでなく、消化不良による下痢などにつながる可能性もあるのです。
以上の理由から、いくら可愛くおねだりされたとしても人間が食べているパンは猫ちゃんに与えないほうが良いと言えるでしょう。
大量に食べると死の危険性も…!?
さて、惣菜パンなどであれば納得できる話ですが、実はプレーンのパンだったとしても、猫ちゃんが大量に食べてしまうと死に至る可能性があると言われています。
特に有害性がないのにどうして?と思う人は多いでしょう。
実際にパンを思い浮かべてみてください。水分を含むと、膨張しますよね。これが大問題なのです。
猫ちゃんが大量に食べたパンが胃液や、その後に飲んだ水によって膨張するとどうなるでしょうか。当然、本来の胃の許容範囲を超えてパンパンになってしまいます。
胃がパンパンになると血流の悪化や付近の臓器圧迫など、さまざまな悪影響が起こるのです。その結果、胃の機能も低下して消化が遅くなりパンが胃の中に留まって消化されない…という悪循環に陥ります。
ここで猫ちゃんがパンを吐き出すことができれば良いのですが…。
パンが膨張しすぎてうまく吐き出せないと、血流が胃に停滞し、多臓器不全となって死に至る可能性もあるのです。また、吐き出したときに膨張したパンが喉に詰まって窒息してしまう可能性もあります。
このように、これといって大きな害のないパンも、一度に大量に食べてしまうことで命に関わる危険性もあるのです。
猫ちゃんには猫用のパンが良い?
どうしても猫ちゃんがパン好きで、食べさせてあげたい…。飼い主さんによってはそんな思いに頭を抱えてしまう場合もあるでしょう。
その場合はペットショップで購入できる猫ちゃん用のパンを与えてください。これなら猫ちゃんの体を考えて塩分などが控えられているので、安心して与えられます。
…ただし、私個人的な意見としては、猫ちゃん用のパンであってもあまり与えるのをおすすめしません…。
何故なら…パンは歯に詰まりやすいものなので、歯石の原因となるためです。歯石は歯周病や口臭など、様々な悪影響を及ぼす原因のひとつ。
特に歯周病は口臭が酷くなるだけでなく、最悪歯が抜けてしまう可能性もあるため、猫ちゃんの健康を考えると悩ましいものです。
人間でも猫ちゃんでも、歯は一生モノ。歯の健康を考えるのであれば、猫用のものでもパンはなるべく控えることをおすすめします。
どうしてもあげたい!という場合は歯のケアを忘れずに。食べることで歯磨きできるデンタル系のおやつや、ジェルタイプのケア用品を使うことで歯石の蓄積を防ぐことができますよ。
いかがでしたか?
人間が食べているパンは絶対にNG…というものではないものの、やはり与えないに越したことはないといえます。特に外出中など、猫ちゃんが手出しできるところに置いておくと漁られてしまう危険性もあるでしょう。
自分がいない間に食べてしまった、などの事故を防ぐためにも猫ちゃんの手の届くところにパンを置きっぱなしにしないなど、対策も心がけることをおすすめします。
ぷぴ子
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