22 Apr 2018

猫といえば魚、かつお節が大好き!…というイメージを持っていらっしゃる方は多いのではないでしょうか?
実際、うちの猫さんもかつお節が大好物。以前自分と恋人の夜食に…と、焼きおにぎりを作って上にかつお節をトッピングし、それをテーブルに置いて数分目を離したところ…。戻ってきたら、上のかつお節だけきれいさっぱりなくなっていた!…なんてことがありました(笑)
一瞬何が起こったかわからなかたのですが、少し離れたところで満足そうにペロペロと舌を出しつつ前脚の毛繕いをしている我が猫が…。お前の仕業か!と思いましたが笑って「しょうがないな~」なんて済ませた思い出があります。
そんなわけでほとんどの猫ちゃんが大好物な、かつお節。ペットショップにも猫ちゃん専用のかつお節がたくさん並んでいますし、中にはおねだりされるとつい、ご家庭で使っているかつお節をあげてしまう…なんて人もいらっしゃるのではないでしょうか?
フードへの食いつきが良くなったり、猫ちゃんとコミュニケーションを取れたり、喜んでくれたり…。と、一見良い事づくしなかつお節ですが、実は近年「猫ちゃんにかつお節を与えすぎちゃダメ」なんて話も挙がっているのです。
「うちの猫、大好きなのにあげちゃダメなの!?」当たり前のようにあげてきた飼い主さんにとっては、戸惑い以外の何者でもないですね。
そこで、今回はかつお節と猫ちゃんとの関係について、さらに与える上での注意点をご紹介します。
どうしてかつお節を猫に与えすぎてはいけないのか?
猫ちゃんにかつお節を与えてはいけない、とされている理由…。それは、かつお節に塩分とミネラルが豊富に配合されていることにあります。
猫ちゃんたちが普段食べているキャットフード。これにも、ミネラルや塩分が含まれています。そのため、いつものご飯に加えてかつお節を毎回与えてしまっていると、塩分やミネラルを過剰に摂りすぎてしまうわけですね。
過剰な塩分は腎臓に負担を与え、ミネラルを摂りすぎると体内の有機物と結合して石となり、尿路結石を引き起こす原因となります。猫ちゃんの尿道はシャープペンシルの芯程度の、非常に細いものとなっているため、結石ができると尿道づまりを起こしやすいのです。
尿石は猫ちゃんの腎臓や尿道を傷つけて出血を起こすだけでなく、最悪詰まってしまうとおしっこを全くだせなくなってしまいます。おしっこが出なくなると、尿毒症になり…48時間で危険な状態に、72時間で死に至ると言われているのです…。
…恐ろしいですよね。
尿路結石は再発しやすい病気でもあるため、とにかく未然に防ぐことが大切なもの。かつお節を与えればもちろん猫ちゃんは喜びますが、与えすぎた結果苦しませてしまうのは本末転倒です。
毎日のように与えている人は、ちょっとタンマ。猫ちゃんのためにも、与える量を考えていきましょう。
猫にかつお節を与える時の注意点
さて、猫ちゃんにかつお節を与えすぎてしまうのはNGというお話をしてきましたが、決して「全く与えてはいけない」というわけではありません。
基本的に猫ちゃんはグルメな生き物。いつものフードだけだとどうしてもぷいっとして食べてくれない…。なんてお悩みを抱える飼い主さん、多くいらっしゃると思います。
フードを食べさせるためにかつお節をトッピングしていた、という方の場合は特に突然かつお節をやめる!というのは難しいもの。かつお節は猫ちゃんに害を与えない量を意識してあげるようにすると良いでしょう。
人間用のかつお節はダメ!ゼッタイ!
かつお節なら猫用も人間用も一緒でしょ…と、人間用のものを与えていませんか?これは絶対にNGなので今すぐやめてください!
人間用のかつお節に含まれている塩分は、猫用のものに比べて高すぎます。これを毎日猫ちゃんに与えていたとすれば、腎臓などへの負担は相当なもの…。与える場合は必ず、猫ちゃん用のものにしてくださいね。
パッケージの適量よりも少ない量がベスト
猫ちゃん専用のかつお節、パッケージ裏には必ず1日あたりの適量が記されています。尿路結石の予防、腎臓への負担軽減を考えるのであれば記された量の半分以下を意識すると良いでしょう。ひとつまみをくしゃくしゃと指で潰して細かくしたものをフードにふりかけるだけで十分です。
腎不全、尿路結石にかかった猫ちゃんにかつお節はNG?
慢性の腎不全にかかっていたり、一度でも尿路結石を発症したことがある猫ちゃんにかつお節はあまりおすすめできません。しかし、毎日同じ療法食を与えなければならないため、猫ちゃんによっては飽きて食べてくれなくなることもしばしば。こうなると、飼い主さんは気が気ではないですよね。
この場合、かつお節などをふりかけてあげると猫ちゃんが食いついてくれる可能性が高くなります。そのため毎食かつお節をふりかけている人もいるでしょう。しかし、やはりこれでは塩分やミネラルの摂りすぎが気になってしまうので、あまりおすすめできません。
そこで既に療法食を食べている猫ちゃんにオススメな方法をご紹介しましょう!
鶏肉の削りを変わりに使う
かつお節にはカルシウムなどのミネラルが豊富に入っているので、尿石と相性が悪いもの。そこで、かつおではなく鶏肉を削ってかつお節のような状態にしたおやつがおすすめです!
これならミネラルの過剰摂取を気にする必要なく、フードを食べさせることができます。基本的に鶏肉が好きな猫さんは多いですが、これでもダメ…という人は次を参考にしてください。
フードにかつお節の風味をつける
まず、かつお節をお茶パックに入れます。ジップロックなどの密閉容器に療法食を入れて、そこにかつお節が入ったお茶パックを入れましょう。その状態で1日~2日ほど置いておくと、フードにかつお節の香りが移ります。
猫ちゃんは鼻が利く生き物なので、ニオイで食事への食いつきが変わるため、これでフードを食べるようになるケースも多いです。
いかがでしたか?
今回ご紹介した注意点を頭に入れておけば、猫ちゃんに負担をかけることなく美味しい思いをさせてあげられます。大切な猫ちゃんが苦しい思いをしないためにも、飼い主さんが工夫したり我慢することは大切です。
猫ちゃんのおねだり、つい可愛くて気が緩んでしまうものですが、猫ちゃんの健康を守るためにも、かつお節の与えすぎには十分注意してくださいね。
ぷぴ子
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