9 Feb 2018

人間には、いい匂いだな…と思うものもあればそうでないものもありますよね。それは、もちろん猫さん達にも存在するもの。もしも自分が暮らしている空間で、常に嫌なニオイがしていたらストレスになってしまいます。
とはいえ、あなた自身が「いい匂いだな」と思っていても、果たして猫さん達も同じように感じているのでしょうか?もしかしたら、無意識に猫に不快なニオイでストレスを与えてしまっているかもしれません。
ここでは、猫が生理的に嫌い・苦手なニオイをご紹介していきます。中には命にも関わるものもありますので、大切な猫さんのためにもしっかり頭に入れておきましょう。
猫が生理的に嫌い・苦手なニオイって?
猫が嫌い・苦手なニオイの中には、人間にとって良い香りと感じるものも含まれます。もしかしたら自分がお気に入りとしているニオイが、猫に嫌な思いをさせているかもしれないのです。
ここでは、代表的な猫の嫌がるニオイをご紹介します。
柑橘系の香り
レモンやみかんなど、柑橘系の香りが好きな人は多いのではないでしょうか?お部屋に置くタイプの消臭剤や、デオドラント系に用いられていることも多く、愛用している人もいらっしゃるかと思います
しかしこのニオイ、多くの猫は苦手な傾向があるため注意が必要です。では、どうして猫が柑橘系のニオイを生理的に受け付けないのでしょうか?
もともと、猫は肉食動物です。その昔、野生で生活していた猫達は目の前にある食べ物、肉をニオイで食べられるかどうか判断していました。万が一その肉から酸っぱいニオイがしたら「腐ってて食べられない」と本能的に思っていたわけです。
つまり、柑橘系の匂い=酸っぱいニオイとなるため、猫にとったら腐ったもののニオイを常に嗅いでいるということになります。もし人間で考えたら、肉などの食べ物が腐ったニオイを感じることになる…と考えると、どれだけストレスになるか想像できるでしょう。
もちろん個体差で柑橘系のニオイを気にしない猫もいますし、基本的に猫は慣れる生き物なので自分に害がないとわかると気にしなくなる子もいます。とはいえ、基本的に本能から嫌がるニオイですので、もしお部屋の消臭剤などを柑橘系のものにするのはできるだけ控えましょう。
香水のニオイ
猫の嗅覚は、人間の何倍とも言われています。香水のニオイは、人間でも「うっ…」と感じることがありますよね?そのレベルのものを、人間よりも鼻が利く猫が嗅いだらどうなるでしょうか。ストレスにつながる可能性も高いため、香水を使うのは控えるようにしてください。
香辛料の香り
猫さんは嗅覚の強い生き物ですから、当然香辛料のニオイも人間以上に感じてしまいます。強すぎる香りは苦手な猫さんが多いので、気をつけましょう。また、香辛料など刺激が強い食べ物を誤って猫が口にすると、胃腸炎などにつながる危険性もあります。絶対に口にしないよう、気をつけましょう。
ハッカのニオイ
基本的にハッカ系のニオイも、猫達が嫌うものと言われています。ただし、このニオイについては個体差も多く関わっており、中にはむしろ興味津々とばかりに近づいてくる子もいるようです。
コーヒーの香り
人間からするとホッとする香りのコーヒーも、猫にとっては嫌なものです。よく野良猫避けとして、コーヒーの出がらしを撒いておくという方法もあるもの。基本的に嫌う猫さんが多いので、猫さんがコーヒーのニオイを感じすぎないように気をつけましょう。
一歩間違えると危険!?猫の命も脅かす危険のあるニオイについて
猫が苦手とするニオイの中には、命に関わるものも存在します。知らずに愛用していたものが、少しずつ猫の命を蝕んでいた…としたら、ゾッとするでしょう。
ここでは、猫さんの命に関わるニオイをご紹介していきます。
アロマオイル(アロマディフューザー)
人間にとったら気持ちを落ち着かせたり安眠効果を期待できるなど、良いものであるアロマオイル。お風呂に垂らしたり、アロマディフューザーで楽しんだり…というのを日課にしている人も少なくないでしょう。
このアロマオイル、成分が凝縮された精油ですね。これ、人間は問題なく代謝可能なものですが、猫さん達は代謝が難しいとされています。
そのため、特にアロマディフューザーを使っている人は要注意。アロマディフューザーによって空気中に放出されたオイルは猫達の体毛に付着していきます。そして、グルーミングが好きな猫は知らずに体に付着したアロマオイルを体内に取り入れてしまうのです。
こうして猫はアロマオイルを少しずつ摂取することとなり、最悪中毒症状を起こすだけでなく、命に関わる可能性も出てきてしまいます。
タバコのニオイ
人間でもタバコのニオイが苦手な人がいらっしゃいますよね。同じように、猫達もタバコのニオイを得意としません。それどころか、タバコの煙(副流煙)によって猫さんに害を与えてしまう可能性もあるのです。
特に、猫は人間に比べると体が小さい生き物。つまり、それだけ肺の体積も小さいのです。このため、人間よりも遥かに少量の煙でも病気などに繋がる可能性があるため、注意が必要です。
タバコの煙が猫に与える害としては、次のようなものが挙げられます。
- 呼吸器疾患のリスク上昇
- ガンのリスク上昇
- アレルギーを引き起こす可能性
どれも、最悪命に関わる危険性のあるものですから、恐ろしいですよね。
さらに、猫さんはグルーミングをするため、体毛などに付着した煙に含まれた有害物質を舐めて摂取してしまいます。
実際、私も以前タバコの煙で飼い猫にストレスを与えてしまった経験があります。その時はちょっと赤っぽい目やにがたくさん出るようになって、びっくりしてすぐさま動物病院へ…。
すると、特に目の病気ではない事が判明し、先生いわく「タバコ吸ってる?…あぁ、それなら煙のストレスでこうなっちゃってる可能性が高いね」と。そこで「人間にも害のあるものなのだから、猫にとったら…」と考えたとき、ゾッとしました。
猫の命を守りたい一心で、禁煙を決意してタバコをやめたところ…目やにもすっかり解消。やっぱり猫にとっては大きなストレスや負担になるものなんだな…と、実感しました。
猫さんの健康のためにも、タバコの煙と無縁な環境を心がけるようにしてください。
防虫剤や殺虫剤のニオイ
人間にとっても決して良いものとはいえない、防虫剤や殺虫剤。これらはニオイを猫さんが嫌がるだけでなく、誤飲すると命に関わることになるため、厳重な注意が必要です。
特に危険性が高いのは、殺虫剤。ゴキブリが出た!といって気が動転してしまい、部屋中に殺虫剤を振りまいてしまう…なんてこと、経験ありませんか?
これ、万が一猫さんが殺虫剤のかかった床や壁などを舐めてしまったら非常に危険です。個体差や製品による部分もありますが、最悪中毒症状を起こしてしまうため、猫さんが出入りしている部屋での殺虫剤の使用は絶対にやめましょう。
いかがでしたか?
このように、人間にとっては良い影響をもたらしてくれるニオイの中には、猫さんにとって有害となりうるものも多数存在します。猫さんの小さな体を守るためにも、害があるものを使用しないよう気をつけていきましょう。
ぷぴ子
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