9 Apr 2019

美しい銀灰色の毛並みに透き通った青い瞳を持つロシアンブルー。優雅さや気品を感じますよね。彼らがどこからきたのか、そしてどんな猫種であるのかをご紹介します。
特徴
頭は小さくくさび型、緑~青の瞳が特徴の猫種です。耳はピンととがっていて、特徴的な首の姿勢(コブラ・ヘッド)をします。
毛色はブルー(銀灰色)一色のみ。この色以外をロシアンブルーと呼ぶことはありません。
また、顔がどこか微笑んでいるようにも見えることから、その表情は「ロシアン・スマイル」と呼ばれて愛されています。体つきは引き締まっており、無駄がありません。がっちりすぎず細身すぎずな適度な体型をしているといえるでしょう。
もうひとつの特徴は声です。ロシアンブルーは鳴かない猫としても有名でボイスレスキャットという別名すら持っています。彼らはとても静かであり、鳴き声での主張をほとんどしないのです。
歴史
ロシアンブルーの先祖はロシアに土着していた猫だといわれています。一説には北極圏に近いアルハンゲルという島が原産であるともいわれていますが、詳細はわかっていません。
彼らはのちにイギリスに入ります。その頃はアルハンゲルキャットと呼ばれていました。その後、読み方はアークエンジェルキャット(英語圏読み)に変わり1880年代からイギリスのキャットショーへ出るようになりました。
ロシアの皇帝、さらにはビクトリア女王の寵愛を受けていたともいわれる猫であり、その高貴な姿は多くの猫愛好家たちを魅了し、繁殖されるようになったのです。
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9世紀後半~20世紀前半にかけては世界的な食糧難に陥り、ロシアンブルーの純血を維持できなくなりそうなほどに数が減ってしまいました。そのため、ロシアンブルーの復活のために異種交配が開始されました。シャムやブリティッシュショートヘアなどの猫種と掛け合わされ、なんとかその血をつなぐことができたのでした。
やがてアメリカに渡ったロシアンブルーはイギリスで交雑された種とスカンジナビアに残っていた種とを交配させて育種を行い、現在は安定した種として確立されたのです。
性格
ロシアンブルーの性格は犬のように忠実…といわれることが多いのですが、反面でプライドが高く気まぐれ、という猫らしい一面もしっかり持っています。
また、少々気難しい面を持つ子もいて、その場合ベタベタしすぎもNGですし優しさが足りなくてもNG…なんてことも。さらに、誰にでも懐くわけではなく、好きな人嫌いな人がその猫の中で線引きされていて、嫌われてしまうと近づいてくれることすらなくなることもあるといいます。
ただ、かなりの気難しさのため、最近では繁殖家たちはこうした性格の子を繁殖に使うことを避けて性格の改善を行っているそうです。
飼い方と注意点
若猫時代の運動量は非常に多く、活発な面が目立ちます。そのため、遊びの時間をしっかりとり、キャットタワーなどの自発的に運動できる環境も整えることが大切です。
被毛に関しては短毛ではありますが、ダブルコートであるため毛は多く抜けます。特に換毛期にはかなりの量が抜けるのでブラッシングは必須です。ですが、子猫のころからしっかりブラッシングに慣らしておかないと、頑なにブラッシングを嫌がってしまう子になる可能性が高くなります。
これはロシアンブルーの我の強さが原因です。ブラッシングができないと皮膚病などにかかる原因にもなりかねませんので、小さなころからブラッシングに慣れさせましょう。
起こしやすい病気と寿命
ロシアンブルーは遺伝性疾患の少ない純血種として知られています。平均寿命は12歳ほどですが、長生きする個体だと18歳程度まで生きることもあるようです。
とはいえ、やはりシニアになると体は弱くなりますのでしっかり健康診断などは受けるように心がけましょう。
また、ロシアンブルーはストレスに弱いという一面を持ちます。知らない人が家に来る、知らない犬や猫が自分のテリトリーにいるという状況になると食欲が落ちたり元気がなくなったりすることがあるのです。
ストレスが長期にわたってかかると脱毛してしまったり、攻撃的になることもありますので、しっかりとケアしてあげましょう。
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繊細な性格に美しい姿、人を魅了するには十分すぎるロシアンブルー。気にかけなければならない点は多くありますが、家族になれば適度な距離感もわかってくることでしょう。
平均寿命も高いため、長く共に暮らしたい人にはうってつけです。ペットショップなどで見かけることがあったらぜひ触れ合ってみてください。
ぷぴ子
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