8 Apr 2019

猫といえばアメリカンショートヘアを連想する方も多いのではないでしょうか。昔から猫の代名詞としても知られてきたアメリカンショートヘアの魅力を、今一度確認してみませんか?飼い方や注意点などもご紹介していきます。
1.特徴
アメリカンショートヘアの最大の特徴はあの縞模様ですね。タビーといわれるもので、最もよく知られているのは銀灰色のクラシックタビーという色です。銀色に黒の模様がなんともシックな雰囲気を持っています。
珍しいタビーとしてはレッドタビーがあげられるでしょう。これ以外のもバイカラー、ソリッドカラーなども存在しており、色の種類は多種多様といえます。
体型は脚が非常にがっしりとしており、これが高い運動能力の源です。顔立ちはややスクエア、しっぽは長く優雅に揺れます。短毛ではありますが被毛は厚くふわふわした手触りです。平均的な体重は4~7kg程度で、メスの場合は小柄になるケースが多くあります。
歴史
アメリカンショートヘアの祖先はブリティッシュショートヘアだというのを知っていますか?直系の祖先猫であるブリティッシュショートヘアの生まれた国はイギリスなのにどうやってアメリカに渡ったのでしょう?
これは有名な話で、ブリティッシュショートヘアはメイフラワー号に乗ってアメリカにやてきたのです。この当時は愛玩用ではなく、畑を荒らすネズミ退治のために連れてこられました。
非常に優秀なハンターとして長く活躍していましたが、アメリカの農業が大規模化したのをきっかけに彼らはお役御免となりました。その後、体の特徴的な銀灰色のタビーの美しさに魅了された猫愛好家たちの手により品種が確立されていったのです。
ここに至るまでに彼らはさまざまな交雑を経ているため、純血種よりもより強い体を手に入れていたといいます。それも相まって、今でも高い人気を得ているのです。
キャットショーに品種としてお目見えしたのは1895年ごろ。すでに100年以上も前なのに驚きます。さらにアメリカンショートヘアは歴史あるアメリカの愛猫団体CFAが1905年に創設された際に登録された5猫種のひとつなのです。とても深い歴史を感じますね。
当初は「ショートヘア」という名前で登録されていて、ほかの短毛種の猫たちといっしょくたにされていました。しかし、愛好家たちの手により容姿や性格が吟味され改良が続けられ、1966年にアメリカンショートヘアという名前に改名されたのです。
1980年以降に日本に入ってきたというアメリカンショートヘア。1996年には単猫種愛好家クラブとしてアメリカンショートヘアクラブジャパンがCFAに認可されました。それほどに人気だということがよくわかりますね。
性格
非常に明るい性格をしていて、賢くやんちゃです。ただ、慎重さもあり家族以外の人間には警戒心をあらわにすることも多々あります。
人に対しても友好的で甘えたな面が強いのが特徴です。しかし、先祖であるブリティッシュショートヘアの性格(自立心が強い)を強く受け継いでいる場合もあります。この場合は家族であってもベタベタ触られるのを嫌うことがあるので、迎えるときはその子の性格をしっかり把握してあげましょう。
飼い方の注意点
アメリカンショートヘアはとても行動的です。なぜなら、彼らはもとはハンターだったから。その気質は今でも受け継がれており、バタバタと遊びまわるのは彼らのアイデンティティーになっているといっても過言ではありません。
特に若猫の時代は多くの運動を必要とします。おもちゃで遊ぶ、キャットタワーを用意するなどの運動環境を整えましょう。少々太りやすい傾向もあるので食事管理はしっかりと。気を引きたい一心でおやつを与えすぎると肥満の原因になってしまいます。
起こしやすい病気と寿命
多くの猫と交雑したという歴史から、アメリカンショートヘアには遺伝性疾患が少ないといわれています。平均寿命も長く、大きな疾患がなければ15年は生きるといわれているのです。
とはいえ、やはりかかりやすい病気はあるので注意しましょう。
特に注意が必要なのがワクチン誘発性繊維肉腫というものです。これは、ワクチンを打ったあとの特異な反応が原因で起こる病気で、どこに発生するかはわかりません。繊維肉腫が発生した場所によっては内臓に支障をきたすこともあります。詳しい原因はわかっておらず、また進行も早いので、異常を感じたら早めに診察を受けましょう。
その他、肥大型心筋症になる傾向もあり、肥大型心筋症になると元気がなくなります。年齢を重ねてから発症することが多い病気ではありますが、年のせいと安易に考えず、おかしいなと思ったら獣医さんに相談するようにしましょう。
小さな子供のような性格を持つ愛らしいアメリカンショートヘア。家族として迎えると騒がしくなるかもしれません。しかし、その騒がしさがときにさみしさを払拭してくれることもあるでしょう。騒々しい毎日が愛しく思える日もきっと来るはず。愛くるしい彼らをぜひ愛してあげてくださいね。
ぷぴ子
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