19 Feb 2019

全体的に丸みを帯びたシルエットをしている、可愛らしい猫種がブリティッシュショートヘアです。近年、ペットショップでもよく見かけるようになったブリティッシュショートヘアですが、どのような特徴を持った猫なのでしょうか?
特徴
ブリティッシュショートヘアは比較的がっしりした体つきをした猫です。子猫のときはかなり丸みが強くずんぐりむっくり感がありますが、成猫になるとしなやかで筋肉質、胸の厚い猫になります。
しっぽの長さは中くらい、体型としては中型~やや大型に属するセミコビーです。顔の感じは丸みが強く出ます。頭、頬、目のすべてが丸く、鼻先は短めです。
体重については大きい子で7kg以上になることもあります。平均体重は4~6kg程度です。ただ、ブリティッシュショートヘアは完全な成猫になるまでに3年かかると言われているほどしっかりした体をしており、成熟までに時間がかかる猫になっています。
毛色は異種交配をしているために、様々な色が出る可能性がありますが、最も多いのは独特の灰色をした「ブリティッシュブルー」です。青みを帯びたような、不思議な美しさを持った色をしています。
時折現れるミルクティーのような色をした子は人気が高く、ブリティッシュショートヘアを専門に飼育しているブリーダーから直接引き取る人もいるようです。
歴史
ブリティッシュショートヘアはイギリス原産の猫であり、イギリスの中では古来からいる猫種のひとつと推測されている種です。
ローマ帝国がイギリスを襲撃した際に連れてこられた猫であると言われており、その祖はエジプト由来の短毛種であると言われています。
イギリスへと来てから1世紀近く、ほとんど姿を変えることなく繁殖を続けていましたが、19世紀ごろにネズミ捕りにおいて優秀な個体を選抜して繁殖を開始。ここから改良が始まりました。
この頃は、ペルシャなどの長毛種の猫との異種交配も行われていました。しかし、イギリスの猫血統登録団体であるBCFFはペルシャとの交雑に反対。
そのため、ペルシャと交配したブリティッシュショートヘアについては孫の代からしか認めてもらえず、一時は数が激減しました。そのため、数を回復させようとロシアンブルーや土着の短毛猫なども交配相手とされ混乱も起きました。
第二次世界大戦後にブリティッシュショートヘアの人気は高くなり、今はペットショップでも見かけるようになりました。
ちなみにブリティッシュショートヘアはあの有名な「不思議の国のアリス」に登場するチェシャ猫のモデルになったとも言われている猫です。ぜひ目にすることがあったらどんな顔をしているか見てみてくださいね。
性格
基本的には甘えん坊です。成猫になってもその傾向はあります。しかし、自立心が強いため、抱っこをしたり撫でたりというのには向きません。
どちらかといえば人の腕の中よりも自分の気に入ったソファやクッションに寝そべっているのが好きなタイプの猫です。賢さ、プライドの高さ、威厳といった猫らしさを持つタイプの猫だと言えるでしょう。こうした傾向から留守番などにも向いています。
飼い方の注意点
もともとネズミ捕りの能力を見出された猫のため、その気質は健在です。ハンター気質を刺激するようなおもちゃを置いておくとよく遊んでくれます。
ただ、シニア期を迎えるとほとんど騒ぐことはなくなり、今度は運動させるために工夫をする必要が出てくるので気をつけましょう。
手入れに関しては難しくありません。ただし、気難しい部分があるため子猫の頃からシャンプーやグルーミングには慣れさせておいたほうがいいでしょう。成猫になって突然やり始めると拒否されてしまうこともあるようです。
起こしやすい病気と寿命
シニア期になると肥満になりやすくなり、それにより起こる肥満型心筋症が起こりやすくなると言われています。動かなくなる、遊ばなくなる、という状態により起こる病気ですので、まずは肥満にならないように気をつけましょう。
また、ブリティッシュショートヘアは猫にしては珍しくほとんどの場合血液型がB型です。多くの猫はA型のため、輸血などが受けづらくなる可能性が高いため、出産や手術などのときには注意が必要です。
血液型の違う血液を使った輸血は、ショックによって亡くなる可能性もあるため、病院を受ける際には事前に確認しておきましょう。
ブリティッシュショートヘアは気品高い猫です。ですがどこかに愛くるしさもある猫種ですので、ご縁があったときはぜひ絶妙な距離感の生活を楽しんでくださいね。
ぷぴ子
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