17 Feb 2019

ペタンと折れ曲がった耳と独特の座り方、いわゆるスコ座りがとてもかわいらしい猫種、それがスコティッシュフォールドです。かねてからとても人気の高い猫種であるスコティッシュフォールド、実際どのような猫なのか少し掘り下げてみましょう。
特徴
比較的がっしりとした体格をしていて、短毛も長毛もいます。短毛の場合は、毛が厚くビロードのような手触りで、長毛の場合は胸元としっぽが特にふさふさになるのが特徴です。
全体的に丸い印象があり、フォールド(折れる)にふさわしいとも言えるぺたりと寝た耳が可愛らしさをアップさせています。
体重はオスが4~6kg、メスが3~4kg程度です。
実は最大の特徴である折れ耳は、生後1ヶ月程度たって初めて分かると言われています。生まれた当初はみな立ち耳で徐々に折れていくのです。ちなみに立ち耳のまま成長した子についてはスコティッシュストレートと呼ばれることもあります。
また、一般的に猫がよくすると言われてる両手両足を畳んで座る香箱座りというのが苦手な子がいるのも特徴です。逆にスコティッシュフォールドがよくするのがいわゆるスコ座り。これは骨の形成不全によってできる座り方とされていて、腰を抜かしたような形で座ります。
毛色は様々おり、単色ならば白や黒、レッド、クリーム、ブルーなどが多いようです。スコティッシュフォールドは遺伝性疾患が起こりやすいため、他の種(アメリカンショートヘアやブリティッシュショートヘア)との交配も認められています。そのため、これらの種に多くいるタビーやシェイテッドの色を持って生まれてくる子もいるのです。
歴史
スコティッシュフォールドの歴史は比較的浅く、きっかけになった猫が発見されたのは1961年。イギリス・スコットランドにいた真っ白なメス猫、名前はスージー。スージーはとても変わった耳をしていました。折れ曲がり、ペタンと寝た耳をしていたのです。
これを見た羊飼いのウィリアムがスージーを交配させました。すると、その子猫の中にスージーと同様折れ曲がった耳をした子がいるのを発見したのです。これをきっかけにイギリスで繁殖・研究が続けられましたが、一度は遺伝性疾患(骨格と張力の異常)が続いたことにより繁殖が中止されてしまいました。
しかし、研究場所をアメリカに移し、品種確立のための研究を続けた結果、あることがわかったのです。それは、アメリカンショートヘアなどの猫種と交配させることによりスコティッシュフォールドの特徴や個性を維持したまま遺伝性疾患の影響を小さくすることが可能であること。
これによりスコティッシュフォールドはCFA(アメリカ猫愛好家協会)に猫種として認定されたのです。1977年のことでした。そう、スコティッシュフォールドはまた種として認められてから40年ほどの歴史の浅い猫種なのです。
性格
スコティッシュフォールドの性格の特徴は穏やかさです。比較的おとなしく、激しく動き回るということはほとんどありません。飼い主に対してはよく懐き、甘えん坊な一面を見せることも多い種です。
家庭的な性格とも言える性格をしていて、他の動物や人間の赤ちゃんなどとも良好な関係を築くことができると言われています。環境の変化にも強く順応性が高い猫種です。
飼い方の注意点
落ち着いた性格ではありますが、多少神経質になる子もいます。そのため大きな音が出るものを使うときなどは部屋を移動するなどして配慮しましょう。
長毛のスコティッシュフォールドはこまめにブラッシングをしないと毛玉ができやすく、また毛球症にもなりやすくなります。コミュニケーションも含めて、きちんとブラッシングをしてあげましょう。
また、最も気をつけたいのが耳です。折れ曲がった耳をしているため、湿気や汚れ、菌などが溜まりやすく病気のもとになりやすいと言われています。耳そうじ用のウェットシートなども最近は多く販売されていますので、ブラッシングと同時にこまめにお掃除をしてあげましょう。
起こしやすい病気と寿命
スコティッシュフォールドが病気になりやすい部分は耳と骨です。
骨瘤とも呼ばれる軟骨のコブができてしまう、骨軟骨異形成症は特に多く、痛みで歩けなくなってしまうこともあります。おかしいな、と思うことがあったらできるだけ早急に病院にかかり痛みを緩和してあげましょう。
耳については、湿気によってカビや細菌が繁殖して起こる外耳炎や、ダニが繁殖することにより起こる耳ダニ症に気をつけてあげましょう。耳を気にするような動きをしていたら要注意です。
寿命については一般的には10年程度と言われています。どうしても遺伝性疾患の影響からか少しだけ平均寿命よりも短いようです。とはいえ、生活環境に配慮してあげれば十分長生きできる可能性はあります。スコティッシュフォールドにとって良い生活環境を整えてあげましょう。
スコティッシュフォールドはとても可愛らしく魅力的な猫です。少し体が弱い部分もありますが、人に寄り添い生きていくことのできる猫だと言えます。家族として迎えることがあったら、ぜひ大切にしてあげましょう。
ぷぴ子
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