12 Nov 2018

例えば、何かお取り寄せをしたり、あるいは通販をしたりしたときに来るのが箱。場所も取るしちょっと邪魔…と私達は考えるかもしれませんが、猫にとってはとっても「大好きな場所」になることもしばしばあります。
よく猫が狭い箱に入っている写真をSNSで見たりすることもありますが、なぜ猫はこうした箱に入りたがるのでしょうか?
どんな大きさが好きなのか
とにかく猫は箱が好きです。正直な話、どんな大きさの箱であっても「とりあえず入ってみよう」という感じで身を入れます。最初は興味からで、どんなものなのかと前足などで調べてみてから無害な箱だとわかるとそこに体を入れるのです。
特に好きなのは、体がぴったりと収まる少し小さめの箱です。隙間ができるような大きな箱よりも「ちょっときついんじゃ?」と思うような狭い箱のほうが猫には好みのご様子。多頭飼いのおうちではこの箱を巡って喧嘩になったり順番待ちになることもあると言います。それくらい、猫は箱が好きなのです。
どうして箱が好きなのか
ではなぜ、猫はこうした箱が好きなのでしょうか?それには諸説あります。
野生の習性の名残
一番よく聞かれるのが、その昔、まだ猫が野生であった頃の習性の名残だという説です。
猫は野生の頃、敵に見つからず自分が狙う獲物にも気づかれにくい茂みの中や木のうろに身を隠していたといいます。こうした狭い場所を寝ぐらにしていたというわけです。
その名残で、狭いところに入るのが好きになっているという説、待ち伏せて獲物を捕らえるスタイルであることと、単独行動することが多かったということを考えると納得できる説だと言えます。
先祖の名残
今現在のイエネコたちの先祖はリビアヤマネコという砂漠に住んでいた種族です。完全な砂漠地帯に住んでいた子もいれば、熱帯雨林に生息していた子もいるリビアヤマネコですが、やはり狩りのスタイルは今と一緒。
特に砂漠へと出ていた子は、遮るものの少ない砂漠の中で岩場などを見つけるとその狭い岩場を住処にしていた、とも言われているのです。狭い場所につい入りたがるのはその習性の名残とも言われています。
ストレス軽減
ずっと寝ている印象のある猫。ストレスなんてないんじゃ?と思う方も多いかもしれませんが、実は猫はとても繊細な生き物なのです。特に環境の変化に弱く、引っ越しや家族の増減などによってストレスを感じています。
こうしたストレスを軽減するために、猫は箱に入ると言われているのです。箱の中というのは守られた空間であり、自分の体にピッタリフィットしているということが猫に安心感を与えます。
実際、突然環境を変えてストレスが高い状態であった猫を2匹用意し、片方には箱を与えもう片方には与えないという実験をした結果、箱を与えた猫のほうが早くストレスが軽減した、という研究結果もあるそうです。
室温が寒い
人間にとっての適温は25度前後と言われていますが、猫にとっての適温はそれよりもさらに高い30~35度と言われています。つまり、私達の家の室温が猫にとって寒すぎるために体を保温しようと猫たちが箱に入っている、という説です。
よくストーブの前を陣取ったり、日当たりのいい場所で日向ぼっこをしているのはこのためとも言われてます。空気が入る隙間もないほどに密着した箱の中で丸まることで体温を上げているというわけです。
どの説もありそうですが、狭い場所が好きだという理由は強そうなイメージだといえます。
家にいる猫が落ち着ける場所を作るために、わざと箱を置いてみたり、あるいは箱を模した狭いベッドを置いてみたりしたら、気に入ってくれるかもしれません。
ぷぴ子
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