9 Sep 2018

猫白血病ウイルス感染症(FeLV)は、多くの猫の死亡原因となっている感染症です。
名前に白血病とついているのですが、これは白血病の猫から最初に発見されたことからであり、白血病とは別の病気。この感染症によって白血病が発症することもあるのですが、ウイルスが影響を及ぼす場所によって、さまざまな症状が発生する可能性があります。
ここでは、その猫白血病ウイルス感染症(FeLV)について、詳しく説明していきます。
猫白血病ウイルス感染症の感染経路
猫白血病ウイルスは、感染猫の血液や唾液、鼻水、排泄物などに存在します。そのため、毛づくろい、食器やトイレの共有、ケンカをするなど、感染猫と接触することでウイルスをもらってしまいます。
毛づくろいや食器の共有などで経口感染してしまうケースが一番多いのですが、これは継続的に接触がなければ感染しないようです。でも、ケンカをして噛み傷からウイルスが入ってしまった場合は、高い確率で感染してしまいます。
また、母親が感染している場合も子猫に感染してしまいますが、その多くが流産や死産となるか、生まれてすぐに死亡してしまうことが多いようです。
発症したときの症状
猫白血病ウイルス感染症(FeLV)は、大人の猫が感染しても、免疫力によってウイルスをやっつけることができるので、発症することは少ないようです。
しかし、免疫力が低い子供のうちに感染してしまうと、身体がウイルスに打ち克つことができません。すると多くの場合、感染から1年半から3年くらいの間に発症。ウイルスが影響を及ぼす場所によって、重度の貧血、白血病、リンパ腫、腎臓病といった重篤な病気が発症してしまいます。
下記のような症状が現れた場合は要注意。すぐに病院につれていきましょう。
- 食欲がない
- 元気がなく活動量が極端に少なくなった
- 呼吸が荒い
- 口内炎ができている
- 肉球や鼻が白くなっている
- 体重減少
治療法は?
猫白血病ウイルスに感染し、疾患が発症してしまった場合、有効な治療は確立されておらず、根治させることはひじょうに困難なものと言われています。
そのため、発生した疾患に合わせた治療により症状を和らげたり、インターフェロンを投与することで免疫力をアップさせて進行を遅らせるなどの治療が中心となります。
ただ、猫白血病ウイルス感染症による疾患が発症してしまったとしても、望みがまったくないというわけではなく、発症を乗り越えてその後も元気に過ごしているという例もあります。
実は我が家の猫も、1歳半のときに猫白血病ウイルス感染症による貧血の症状が発生しました。
この時に行われた病院での治療は、インターフェロンやステロイドなどの投与など。そして、貧血が酷くなった際には輸血を行うことで回復させました。
でも、やはり病院でできるのは対症療法だけで、この病気を完治させるのは難しく、先は長くないだろうと先生には言われました。
ですが、退院後は漢方薬による自宅での治療に切り替え、それが効果を発揮し、5年以上たった今も元気に暮らしています。
詳細は下記ページに書いてますので、そちらも読んでいただければと思います。
効果的な予防法は?
猫白血病ウイルスに感染させないために一番大事なのが、すでに感染している猫と接触させないようにすることです。
そのため、予防のために「飼い猫は家の外に出さない」というのが一番重要。
外には猫白血病ウイルスだけでなく、猫エイズなどに感染している猫も多くいます。それらの猫と継続的に接触したり、ケンカして傷を負ってしまうと、それらのウイルスに感染していまいますので、十分な注意が必要です。
また、100%の予防効果があるわけではないようですが、ワクチン接種も有効です。ワクチンを打っておくことで、万が一、感染猫と接触してしまった場合でも高い確率で感染を防ぐことが可能です。
完全に室内だけで過ごさせるのであれば必要ないかもしれませんが、外に出てしまう可能性があるのであれば、ワクチン接種もしておいたほうがいいでしょう。
タカック
最新記事 by タカック (全て見る)
- キャットフードおすすめランキング・・愛猫の健康のために - 2018年10月20日
- 猫白血病ウイルス感染症(FeLV)を発症。漢方薬で克服した愛猫らんかの闘病記 - 2018年10月17日
- 猫白血病ウイルス感染症(FeLV)とは?感染経路や症状、治療法、予防法は? - 2018年9月9日